税のお勉強①税の納め先を知ろう

「税のお勉強」シリーズでは、大きな目的が2つあります。

ひとつは、日本の税金の仕組みを知ることで、政治系のツイッターやニュースで知った話題について「あ~、こういうことなのか」と納得したいということ。

ふたつめに、確定申告に生かしたいということです。

1回目の目的

毎回、税金をざっくり把握することに徹します。45種類もある税金の種類(租税)を、様々な視点で分類してみます。その第1回目となる今回は、租税の「納め先を知ること」です。

税金を納め先別に分けるとどうなる?(課税主体別の税目)

租税を分類した時に、分類された税金の種類を「税目」といいます。

国に納める税金の種類(国税の税目)

国税は、「課税主体が国である」と表現できます。

図解は、すべて「国税・地方税の税目」(財務省)を加工して作成しています。https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/001.pdf

地方に納める税金の種類(地方税の税目)

税目だけを見ると、たばこ税や自動車税と名の付く税目がどのように振り分けられているかが気になりました。これについては、次回で紐解いていきます。

地方税は「県」と「市」それぞれに納める

地方税は、「道府県税」と「市町村税」に分かれます。この階層まで分けると「道府県○○税」とか「市町村△△税」と税目が重複するものもあるため、29種類に増えます。

東京都23区では「都税」と「区税」をどこに納めているのか

東京都には、他の道府県と異なり23の区があります。「東京都23区」と呼ばれていますが、これらは「特別区」であって、政令指定都市に設置された「行政区」ではありません。上の表にまとめたように、その特性が明記されています。

東京都23区に対する都庁の役割(特別区に対する行政機関の役割)

地方自治法においては、都道府県も市町村も同じ普通地方公共団体として、一部の例外を除き、同一の規定により規律されており、それぞれ完全に独立した地方公共団体として位置づけられています。都道府県が、市町村を包括するという二層構造をとっていますが、都と市町村は、上下の関係にあるものではありません。

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/tokyoto/profile/gaiyo/shikumi/shikumi09.html

普通地方公共団体である、東京都直下の市町村。これに準じた事務権限を持つのが、特別地方公共団体のひとつである「特別区」です。要するに、特別区は地方公共団体として独立していると言えます。

ただ、本来は普通地方公共団体が個々に行っている事務内容を、特別区では東京都が行っています。といっても、本来市町村がすべき事務のすべてではありません。消防・上水道・下水道・都市計画などについては、大都市地域である東京都23区で一体感をもち統一性を図る狙いがあります。

ですので、東京都23区に対する東京都庁の役割として、区と区の連絡調整を含めたインフラ整備を担っているのです。

東京23区のような特別区は「行政区」ではないので、「市区町村」とは言いません

補足です。私は大人ですが、恥ずかしながら知りませんでした。なので勉強し直したことを書いておきます。

地方自治法で東京23区だけが特別区だと定められているわけではありませんが、実質の特別区は全国の中で東京都内の23区のみです。これらについては上図に記載のとおりで、特別区と行政区とでは求められている機能が違うのです。

表現に関していうと、各省・各庁のサイトページの文章中に「区市町村」という表現で書かれているのが特別区、「市区町村」という表現で表されるのが行政区です。地方公共団体としての立ち位置や、それに伴う区長の選ばれ方について比較すると理解していただけると思います。

事務の棲み分けによって納め先が違います

次の章で取り上げる税目の分類方法に関わってくるトピックです。

国・都道府県・区市町村それぞれの公共団体に権限のある事務内容が異なることで、どの税目が財源となるのか。ここがポイントです。

都道府県直下の市町村が行う事務を「自治事務」とよぶ

法定受託業務以外の事務区分のことです。社会福祉や生活保護などが該当し、市町村に任されています。

県外へ引っ越すと、社会福祉環境・物価・税率などの違いに戸惑ったり、良くも悪くも驚かされることがあります。それは、次回の内容にも関わってくる内容です。

近年は、特別区も自治事務を委譲されつつある

特別区の自治事務に関しては、今まで東京都庁が行ってきました。しかし近年は、そのほとんどが特別区に委譲されています。

もちろん、地域公共団体としては本来行うはずのインフラに関しては前述のとおりで、特別区のインフラは東京都が統治しています。これは大都市として23区全域を捉えたときに、消防・上下水道・都市計画に統一感をもたせる必要があると、都が判断したからです。

一方で、それ以外の自治事務にあたる事務権限については、未だ委譲がなされていないものもあります。今後、段階を経て市町村と同程度の自治事務を行える地方公共団体に発展していくものと思われます。なぜなら、もともと東京都23区は、東京都庁が自治事務のほとんどを行っていたという背景があり、今も自治事務の一部を都が行っている現状があるからです。

東京都のサイトページで勉強しましたが、時代に合った都と区の棲み分けがかなり進められてきています。

というわけで、今後も特別区における自治事務と法定受託事務の棲み分けがさらに進んでいくものと思われます。これは時代に合った地方分権を目指す上で、本格的な動きだと言えます。

そしてこうした動向から、普通地方公共団体である市町村と特別区の特性がボーダーレス化に向かっているとも言えるでしょう。

自治事務以外の都道府県が行う事務を「法定受託事務」とよぶ

法定受託事務は、自治事務以外の事務区分のことです。都道府県内で一元化することによって市町村と行政が一体になり統一性を持たせて行う必要があると判断されています。

特別区の法定受託事務はインフラ整備も含まれている

特別区である東京都23区については、もともとは、都内の市町村と同等の範囲の事務処理を地方公共団体として行っていました。消防・上水道・下水道・都市計画などは法定受託事務として都道府県が取りまとめ、区と区の連絡調整を担うのが望ましいと判断されています。

まとめ

地方分権って、歴史で習いましたね。「時代に応じた仕組みを作る時が来た」ということですね。時代に合った地方分権を目指す東京都の動きに今後も注目していきたいです。

国・地方に納める税金。特別区に関しては、大阪維新の会が提案している「大阪都構想」を理解するきっかけになると思います。大阪都構想は推進され始めて既に7年経って(はず)いますが、この構想の始まりは「現代の日本に合った地方自治の仕組みに変えていきましょう」という考えだったはずです。

次回は、税金の種類がどのように分類されているのかを紹介します。この記事の最後でお伝えした事務の範疇にも関わってきますので、興味があれば是非ご覧ください。

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